借地権がついた土地は売れない!?土地を貸すときに知っておきたい不動産の豆知識

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土地を人に貸しているオーナーがぜひ押さえておきたいのが、今回ご紹介する借地権です。貸した土地に借主が家を建てている場合は、とくに法律のルールについて知っておいたほうがよいでしょう。

不動産の取引では、いったん契約をすると後から変更がきかないケースがあります。トラブルを抱えないためにも、取引をする前にルールをしっかりとチェックしておきましょう。

借地権が発生すると自分の土地でも自由に使えないことが多い

家を建てる目的で土地を貸して欲しいと言われたら、少し慎重に判断する必要があります。実のところ、血縁の親族などからこのような申し出を受けるケースは多いのではないでしょうか。「使っていない土地だから」、「管理が大変」といった理由で軽く申し出を承諾してしまうと、後にトラブルになる可能性があるので注意が必要です。

家を建てるために土地を借りた借主には、借地権という権利が発生します。借地権がいったん生じてしまうと、オーナーであっても自由にその土地を使うのは難しくなります。借地権は借地借家法と呼ばれる法律で守られており、オーナー側に正当な理由がない限り、対抗するのが困難です。

一度家を建てると、その後は長きにわたって借主が住居として建物を使用することが予想されます。住宅として使用する場合は、少なくとも10年から20年程度は借主がその家に住み続ける可能性がありますよね。こういった事情を把握していれば、親しい間柄の相手から、万が一「土地を貸してほしい」と言われても冷静に判断ができます。

申し出があった時点で大丈夫と思っても、その後にオーナー側の事情が変わることもあり得ます。必要がでたときに、自分の土地を返してもらえなくなるような取引は避けたいところです。

借主が変わるときのルールもチェックしておこう

長い間には、借主である家の名義人が変わることも考えられますよね。オーナーはこのような場合の借地権のルールについても、知っておいたほうがよいでしょう。例えば、借主が亡くなってしまった場合、その時点で契約が終わると考えている人もいるかもしれません。

しかしながら、このような場合でも、「すぐに土地を返してもらえるのでは」と期待してしまうのは禁物です。借主であった本人が亡くなっても、借地権は相続人にそのまま引き継がれます。配偶者や子供がいれば、財産を相続した相続人が借地権も譲り受けるわけです。

そのため、相続人が引き続きその家に住み続けたいと言えば、オーナーは拒絶ができません。相続の場合は、たとえ借主が変わっても借地権が影響を受けることは基本的にないわけです。

ただ、売買などで借主が変わる場合は、オーナーの同意が必要です。借主が第3者に家の建物を売るときには、オーナーから許可を得ることがルールになっています。不動産業者のなかには、借地権のみを買取するところも見られるようになっていますが、借主がオーナーの許可を得ずにこのような業者に家を売ることは不可能です。

借地権でもめるのを避ける方法1「借主と十分に交渉をする」

スムーズに貸している土地を返してもらうには、借主とよく話し合い、交渉をするのが1つの方法になるでしょう。借主との交渉が成功すれば、更地にした状態で土地を返してもらうことも可能です。建物の取り壊しにかかる費用は通常は借主が負担しますが、状況によってはオーナーが一部費用を出すケースもあります。

このような負担の割合についても、基本的にはオーナーと借主との話し合いで決まります。実のところ、話し合いや交渉で平和的に土地を返してもらうやり方は、オーナーにとってもメリットが大きい方法です。借地権を巡る裁判では、オーナー側の主張が100パーセントの確率で認められるとは限りません。

従来の法律のルールでは、借地権を持っている人が保護される傾向があるため、精神的、金銭的な負担を避けるためにも、穏便に解決する方法を探ったほうがよいでしょう。話し合いや交渉は、一度こじれてしまうとなかなかまとまらないことが多いです。

必要なときには、不動産や法律のプロに交渉をサポートしてもらうのも1案です。

借地権でもめるのを避ける方法2「定期借地権を設定する」

平成4年に施行された新しい借地借家法では、定期借地権という権利が新たに登場しました。定期借地権は、あらかじめ期間が決まっている借地権であり、時期を過ぎると消滅します。したがって、オーナーが借主の意向に永久的に縛られるといったことはないわけです。

この定期借地権には3つのタイプがありますが、いずれも契約するときの特約で設定できます。

今後、借地権でもめるのを避けたいというときには、契約の際に定期借地権についてのルールを決めておくとよいかもしれませんね。新しい借地借家法が施行される前に行った契約は、基本的に以前の法律が適用されます。ただ、新たに契約を結び直して定期借地権を設定することは可能です。

契約内容を見直して手続きをやり直すのも、トラブルを避けるための方法になるでしょう。

借地権でもめるのを避ける方法3「建物が老朽化するまでひたすら待つ」

借主が交渉に一切応じてくれない場合や、連絡が取れなくなってしまった場合、オーナーも「もう永久に土地は返してもらえない」と諦めてしまうかもしれませんね。ただ、このような場合でも、対処法がないわけではありません。

例えば、「建物が老朽化するまで待つ」方法は、借主と交渉が決裂したときにも1つの対処法になるでしょう。建物が古くなって人が住めなくなってしまったような場合、借地権は自然消滅します。借主が長期間修繕などを行っていないと、こういった状況も実際にあり得ます。

この方法は少し時間がかかるため、すぐに土地を返してほしいときには余り向きません。しかしながら、とくに土地の返還を急いでおらず、すでに建物が古くなっているときには1つの選択肢になってきます。借主は、住んでいる建物を自分で修繕できますが、リフォームなどの規模が大きい修繕を行うときにはその都度オーナーの許可が必要です。

これまで一度もリフォームをしたことがなければ、いずれ建物が老朽化すると予想されますので、借地権が自然に消滅する可能性もあります。ただ、このような方法をとるときには、安全面や衛生面で少し問題がでてくるかもしれません。

借主が建物の管理を放棄してしまった場合や、高齢で施設などに入っている場合は、建物が老朽化することで近隣に住む人に迷惑をかけてしまう恐れもあるため、少し注意が必要です。

参考元>>借地権 無料相談ドットコムhttps://www.syakuchi-soudan.com/syakuchiken.html